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アイルランドVSイングランド

ニュージーランドを破り、世界ランキング2位にまで上り詰めたアイルランドをイングランドが下したというニュースは衝撃的でした。しかし、ゲームを見てみると納得の展開。また、サークル内で以前予想していたイングランドの台頭が証明された試合でした。 アイルランドの戦術は以前と変化はなく、ハイパントでエリアを獲得し、フォルドアップDFで敵陣に居座り続けるというものであった。対して、イングランドの戦術はハイパントでエリアを獲得(空中戦での優位を意識してボールも高い確率で再獲得)し、敵陣深くまでロングキックで攻め入るというものであった。 つまり、アイルランドは中盤での戦いを意識しており、イングランドは深い位置での戦いを意識していたということである。 イングランドのこの戦術を可能にしたのはWTBの空中戦の強さ、SOの相手の裏をみる能力の高さであるが、アイルランドのキック処理はあまりにも杜撰なものであった。映像では確認することができなかったが、アイルランドのBK3の連携が上手く取れていなかったことは明白である。 また、イングランドはDF面でレベルの高いフォルドアップD

フォルドアップDFについての考察

はい、勝手に名前をつけました。すみません。 海外サイトなどを探せば何か名前が出ているのかも知れませんが、国内ではまだ名前が付いていないようなので「新型アンブレラ」と呼ぶ代わりに「フォルドアップDF」と呼ばせていただきます。 フォルドアップDFと私が指しているものはアイルランドやイングランドが今回の一連のツアーで見せたDFシステムである。 参考となる映像を探してみたものの、あまり良い例が見当たらなかったため、試合を通して感じたものをハイライトなどからの少ない情報と合わせて多少の推測も交えながら考察しようと思う。 まず、名前の由来となった特徴的なDFの形について触れる。 雑な図ではあるが、このようにBD左側のオフサイドラインとDFラインが折り畳まれているように見えることから勝手にfold-upと名付けた。 またこのようにfoldの面の状態でupするため、という理由もある。 従来こうした内側よりも外側が前に出るDFは、ギャップが出来るためタブーとされていた。 しかし、パスコースを限定するために外側が前に出るアンブレラDFが出現した。 そしてこのフォルド

テリトリーVSポゼッション

これはラグビー界で対極に置かれる考え方だと思う。 キックでテリトリーを取りにいくこと=ポゼッションを放棄すること ポゼッションを重視すること=テリトリーを軽視すること と考えている方がとても多いように感じる。 しかし果たして本当にこの考え方は正しいのだろうか。 ポゼッションを重視することはテリトリーを軽視すること。というのは自陣においてのみでしか当てはまらない考え方である。また、自陣でポゼッションを意識し、ATを継続することで確実にゲインができるならば、テリトリーを意識しているとも言える。 また、テリトリーを重視してキックによってポゼッションを一時的に放棄することは、後のポゼッションにつながると考えられる。 タッチキックを蹴ることで相手ボールのラインアウトになったとしても、スチールする可能性はある。 また、タッチに出さないようなキックでも、正しくチェイスすれば相手が陣地をあまり回復できないタッチキックを蹴ることも多々ある。 この場合にはマイボールラインアウトを得ることができる。 さらに、現代ラグビーにおいては自陣22m以内からはキックがセオリーで

祝!ラグリパデビュー

当サークルがかの有名なラグビーのポータルサイトであるラグビーリパブリックさんに取材していただきました!! ラグビーをプレーしていない大学生としては初だと思っています(真偽不明) 個人的には高校ラグビー部引退の際に「ラグリパさんに記事にしてもらうことなくラグビー人生を終えてしまった」と感じていたので、今回の取材のお話を頂いた際にとても驚きました。 また、全てのラグビー関係者にとってラグビーリパブリックさんに取材していただくことは名誉であると思います。そのため、喜びもありつつ身の引き締まる思いもあります。 ここからは下世話なお話なのですが、ラグビーリパブリックさんの影響力たるや...と改めて実感しました 記事に当HPのリンクを載せていただいたのですが、結果として訪問者数が急増しました!(今このサイトを認知しているほとんどの方は例の記事からアクセスしてくださった方だとは思いますが笑) とにかく、皆様ありがとうございます!! また、TwitterのIDも載せていただいていたのですがこちらも大変なことになっています!! この通り全てのデータが増加しています

シャローDFについて(前回記事の続き)

前回記事でうまくまとめきれず二つの記事に分けてしまって申し訳ありません。 強引に続けてもよかったのですが、内容が多くなりすぎると読みづらくなり、こちらの考えをうまく伝えることができないと判断し、2記事に分けさせてもらいました。 今回はシャローDFと、それを含めた全てのDFシステムにおいてよく見られるミスについて説明したいと思います。 一口にシャローDFと言っても、考え方や詳細はチームごとに異なる。以前もtwitterこのように述べた通り、 ラグビー界では用語が厳密に定義されていないため、まずは私が他記事などで言及するシャローDFについて説明する。 シャローDFとは、各選手が相手の選手を内側から順にノミネートし、オフサイドラインの解消とともにタッチラインと垂直な面を保ちつつ真っ直ぐに走りプレッシャーをかけるものである。 大まかな定義としてはこのようになる。 しかし、これを行うだけでは不十分である。シャローDFを完璧たらしめるために、以下の事が絶対条件となってくる 常にブレイクダウンの両サイドにピラーを2枚ずつ配置すること トイメンの外側にセットする

最善のDFについて

先日、某大学の試合を見に行ってきました。一部リーグではないからか「組織DFが徹底されていないな」と感じると同時に、トップのチームでも同様の状況は散見されるなと思いました。そこで、今回は個人的最善のDFについて考えたいと思います。 まず前提として、ATではエリア重視の戦略をとるチームと想定する。 簡易化のためにここでは敵陣、自陣という2つにグラウンドを区分する。(ハーフウェイ近くをどのように扱うかはチームや個人によって異なるためあえて言及しない。) 自陣DFは考え方は一通りしかないと思われるため、まずはこちらについて言及したのち、敵陣でのDFについて考える。 自陣でDFするにあたって最重要なのは相手にゲインさせないことである。もし、全てのフェーズでゲインされるようならば遅かれ早かれ失点してしまう。そのため、自陣においてはシャローDF一択である。 もちろん数的不利の状況ではドリフトDFが最善ではあるが、そもそも自陣においては、そのような状況を作らせないことがDFセットの絶対条件である。その認識を絶対化するため、あえてここでは自陣でのドリフトDFを禁ず

ブレイクダウン哲学(私見)

今回はブレイクダウン(以下BD)というものの捉え方について考えて見たいと思います。他大学の大学生と交流する中で、自分の中でBDに関する一つのまとまりを持った考えが浮かびました。これは以前から無意識のうちに認識していたものではありますが、言語化には至っていませんでした。最近ふとこれを言語化することに成功したので、抽象的な話ですがお付き合いください。また、今回はBDの定義や細かなスキル、戦略的意味などについて深く言及しません。あくまでも一つの考え方だと思って読んでくださると幸いです。 BDとは「手段」であり、「結果」であり、「目的」である。これらはBDを長期的な目でみるか短期的な目で見るかということで区別することができる。 「手段」としてのBDは長期的な考え方である。スコアに繋がるようなAT、または効果的なDFを組み立てる一つの要素としてBDを捉えるということである。ATではBDを作ることで次のフェーズでの数的有利を狙う。DFではBDをターンオーバーするために起こす。このような捉え方が「手段」としてのBDである。 「結果」としてのBDは短期的な捉え方

アルゼンチンVSニュージーランド第1戦

久しぶりの更新です。 というのも、最近はあまり特筆すべき試合がないと感じていたからです。 SRのプレーオフトーナメントは試験期間と重なっていたため、見ることが出来なかったので、最近はもっぱらチャンピオンシップの観戦ばかりでした。しかし、なかなか面白いと思える試合と出会えずにいました。ニュージーランドの試合を見ても、そのDFの組織としての未熟さ、また、それでも相手を圧倒してしまう個の力といった点に辟易していました。普通に観戦する分には十分熱くなれるプレーばかりなのですが、戦術的な観点から見ると正直物足りませんでした。 しかし、今回のアルゼンチン戦ではそのニュージーランドの組織DFの粗がとてもわかりやすい形で現れたので、久しぶりにブログを更新することに決めました。以下、雑感です。駄文ご容赦ください。 最近のニュージーランドは組織としてのDFはそれほど完成されていない印象があった。個人的に行われるアンブレラDF(すなわちただのギャップ)、FWとBKによる前にプレッシャーをかける意識や、そのスピードの差。WTBの状況判断。これらのものが全て世界ランキング

オーストラリアvsアイルランド第2戦

なぜ第2戦をチョイスしたのか自分でもわかりません(Jsportsオンデマンドで上の方に表示されていたから??) 第1戦も第3戦も見ていないのでこの試合単体での感想となります。 この試合の肝はアイルランドの9シェイプだと感じました。 前半はやくに、アイルランドはキックオフで深く蹴り込まれ、通常ならすぐさまキックで脱出するという局面で9シェイプで数回アタック。その後、オープンWTBが下がっている大外に展開で大きくゲインし、キックでさらにゲイン。これは周りの選手達もキックの指示をしているので戦略的になされたものだと思います。 このように9シェイプと展開をうまく使い分け、相手DFを揺さぶった後、空いた裏のスペースにタッチキックを蹴りこむという見事なエリアマネジメントが何度も見られた。 自陣に食い込まれたオーストラリアは脱出のために何度かロングキックを蹴り返すが、その度にカウンターで結局自陣に持ち込まれるというかたちとなった。タッチキックを蹴られても、ラインアウトからセンターまたはFWランナーでアタックし、ミッドフィールドにボールを運び、二回順目に9シェイ

イタリア戦@神戸

所用により記事を更新するのが遅れてしまいましたが、週末に神戸でイタリア戦を見て来ました!! 神戸の街もラグビー一色といった感じでした!街を挙げてのラグビームードはとても心地よく、2019年に日本各地でこういった光景が見られると思うとワクワクしました。 グラウンドもなかなかに広く、快適にラグビー観戦をすることができました。 入場時には一人一つずつ平尾誠二さんのクリアファイルとともにゴミ袋を渡されたのですが、ラグビー界に根付く「来た時よりも美しく」精神を感じました。 試合後にはかねてより企画していたオルソさんを含むラグビーファンの方々との意見交流会に参加させていただきました!!とても勉強になる楽しい会でした!! 試合のレビューとしては、オルソさんの受け売りのような形になってしまうのですが、イタリアがDFを第1戦から修正して来たことと、ブレイクダウンに対するプレッシャーを執拗にかけて来たことが肝だと思っています。 DFを少しアンブレラ気味にすることで外への展開というオプションを奪うことで苦し紛れのキックを誘い、カウンターを狙うというパターンが何回も繰り