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司法が初めて同性間の関係を事実婚として保護対象となると判断

米国で結婚し、国内で一緒に住んだ女性の同性カップルが一方の不貞行為によって破綻したとして、30代女性が元交際相手らに約630万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、宇都宮地裁真岡支部は9/18、元交際相手の女性に110万円の支払いを命じました。 裁判所が、同性カップルでもその実態から事実婚と同視できる関係であれば、法的な保護の対象になるとの判断を示したのは、今回が初めてです。 憲法24条が婚姻を「両性の合意のみに基づく」としているのも「憲法制定当時は同性婚が想定されていなかったからにすぎず、およそ同性婚を否定する趣旨とまでは解されない」と判示していることは、五地裁に広がった同性婚一斉訴訟においての弁護団の主張を、後押しするものと期待できます。 違法滞在の台湾人同性パートナーGさんの訴訟は、訴訟取り下げで司法の判断は示されずに終わりましたが、一旦は国が二人の関係を家族としての保護に値しないと強制退去処分を下したにもかかわらず、裁判で日本人パートナーとGさんの生活実態が示されたことにより、「定住者」として在留特別許可を付与する結果となったのは、客観的

法務省・入管庁は外国人同性パートナーに広く在留資格を与えるべき:相反する報道二事例

既報通り、台湾人同性パートナーGさんは、訴訟の末本年3月に「定住者」在留特別許可を獲得しました。同性関係に基づいて国が家族に準じる優遇的措置を与えた歴史初の事例となった一方、入管庁ルールについて、何ら変更は示されませんでした。 近日報じられた、下記二つの相反する事例は、不法状態に対する在留特別許可と順法での永住請求の違い等、個別事情に大きな違いがあるものの、法務省・入管庁の政策・運用は、一貫性を欠く混乱に陥っているとしか言いようがありません。 そもそも、いわゆる外・外の同性パートナーだけ特定活動で在留資格を付与(*下注)する運用を、法務大臣の権限において2013年に開始した際に、広く同性パートナーに在留資格を与えるべきだったと、当団体は考えます。 同性婚したカップルが日本に住む場合に、両方に在留資格を与えるべきは当然です。当然の措置を回避して奇妙な運用を始めたがゆえに、多くの同性カップルを困難な状況に置き、一貫性を欠く行政の混乱に陥ってしまっているのです。 日本に同性婚法制を確立するのは国会による議決を必要としますが、在留資格の運用は、法務大臣の

日弁連が「同性婚を認める法改正を速やかに行うべき」との意見書を国に提出

2015年7月、全国455名の当事者が申立人となって日弁連に「同性婚がないことが人権侵害であり,国に対して同性間の婚姻を認める法律を制定するよう勧告してほしい」と求めた、同性婚人権救済申立て。その後日弁連が4年間の審理を経て、今月、国に対し同性婚を認める法改正を速やかに行うべきとの意見書をまとめました。 今月上旬に四地裁で開かれた、同性婚集団訴訟の期日では、国側は「憲法は同性間の婚姻を想定していない。故に、同性婚を立法しないことは違憲ではない」と繰り返すだけでした。憲法が「法の下の平等」と「幸福追求権」を保障するにもかかわらず、同性婚が出来ない事で困難に直面してきた当事者の声に、正当な根拠を示したとはとても言えません。 日本学術会議が同性婚を必要とする提言(2017年10月)を発したのに続き、今回法曹のプロのコミュニティも同性婚の法制化が必要だとの結論を表明したことで、政府が同性婚法制化を真剣に検討しようとしないスタンスへの包囲網が、一層強まったと考えます。 日本弁護士連合会の意見書→ https://www.nichibenren.or.jp/

同性婚を認める法案を、立憲民主党ら野党3党が提出〜法案提出は日本初〜

立憲民主党、共産党、社民党は6月3日、法律で同性婚をできるよう民法の一部を改正する法案(婚姻平等法案)を衆議院に提出しました。同性婚を求める法案は、日本では初めて。この法案は、個人がそれぞれの性的指向・性自認に基づいて望む相手と結婚できるよう求めるもの。 法案のポイントは、下記の3つ。 1. 同性婚の法制化 2. 同性カップルが特別養子縁組やその他の養子縁組ができるようにする 3.「夫婦」「夫」「妻」を「婚姻の当事者」、「父母」「父」「母」を「親」にするなど、結婚や家族に関わる文言を性中立的なものに改正する政府は「我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題であり、極めて慎重な検討を要する」との答弁を繰り返すのみで、同性婚に関する検討を一向に開始しません。 今回の法案提出は、野党中心の動きでもあり現在の国会状況では、審議入りは困難とみられますが、当団体としては、2月の同性婚集団訴訟提訴に続き、国会・政府に議論・検討を迫る動きとして、歓迎します。 この法案に関して懸案と指摘されているのが、嫡出推定(配偶者の実子は他方の配偶者の実子とみなす)の、同性

アジア初の同性婚!台湾の同性婚特別法が5/24に施行されました!

2017年大法官(憲法裁判所)の判断に基づく台湾の“同性婚法”は、去る5月24日、遂に施行を迎えました。民法の婚姻とは一線を画した特別法として決議・施行されたこの法律は、男女と“平等”な同性の婚姻を求める当事者には、完全に満足のいくものにはなりませんでした。しかしそれでも、アジアで初めて同性カップルの法的保障を国レベルで実現した点で、画期的なものです。 この特別法で、男女の婚姻に比して「不十分な」点には、下記のような、当事者にとっては見過ごせない点がいくつかあります。(詳細は記事を参照) - 婚姻後に、カップル内のひとりに実子が生まれても、他方の配偶者の実子とは認められず、養子でしか共同親権を確立できない - 同性婚未成立国の国民との同性婚はできない(台湾人は、例えば日本人とは同性婚出来ない) 上記のような、男女の婚姻に比して不平等な点に関しては、これからも台湾のLGBTコミュニティによる戦いが続く可能性を、明治大学鈴木教授は指摘しています。 今回の顛末を振り返ってわが国にとって重要な点は、反対派の巻き返しや立法院(国会に相当)での法案提出・決議

”養子縁組”の同性パートナー受刑者間の私信を認めないのは違法-東京高裁判決

東京高等裁判所は4月10日、刑務所で恋愛関係となり、その後養子縁組をした受刑者同士の手紙のやり取りを認めなかった刑務所の処分を違法として、国に慰謝料などを求めた原告の主張を認める判決を下しました。 原告の男性二人は、2014年に刑務所内で行われたグループワークを受ける中で親密になり、2015年5月に「(出所後は)ともに助け合い、支え合っていこう」と誓って養子縁組を結びました。その後別々の刑務所に移送された二人は、手紙のやり取りで支え合おうと誓ったにもかかわらず、刑務所に信書(手紙)の発信を禁止されていました。 受刑者と親族との信書のやりとりは禁止できないと法律で規定されているにもかかわらず、養子縁組関係にある二人に手紙のやり取りが認められないのはおかしいとして、二人は提訴しましたが、一審の判決で二人の養子縁組は、真の養親と養子の設定を欲したものではないとされ、二人の主張は認められませんでした。しかし、控訴審の東京高等裁判所は、同性愛関係を続ける目的でも養子縁組が認められると判断し、原告二人の主張を認める判決を言い渡しました。 同性間での婚姻を認め