アリババ創業者、前会長のジャック・マー(馬雲)氏がウクライナを電撃訪問!!ウクライナへ大規模な投資とIT開発拠点を置くことを発表。

2019年11月7日の夜、中国一の大富豪で アリババ社(阿里巴巴集団) の創業者、前会長のジャック・マー(馬雲)氏がウクライナのハルキウ市を訪問中という電撃的ニュースが入ってきました。翌日の11月8日にウクライナの首都キエフで行われたキエフ国際経済フォーラムに出席するための訪問でした。ジャック・マー氏はフォーラムでウクライナのポテンシャルを評価すると熱のこもったスピーチをした後、ゼレンスキー大統領(上図)とも面会し、ウクライナに大規模なR&Dセンター(研究開発センター)を設立することを確約しました。その他にも共同でIT教育プログラムを開始することも明言しました。 キエフ国際経済フォーラムのジャック・マー氏のスピーチの様子 https://www.youtube.com/watch?v=DyMgx0rhGjQ ジャック・マー氏はその後キエフにある東欧で最大規模のスタートアップ向けIT総合施設ユニット・シティを訪問。自分の似顔絵に自らサインしてみるサービスも披露し、地元IT関係者からの質問にも嬉しそうに答えていました。 地元のビジネス紙では遂に中国最

ウクライナ発スタートアップ企業のGrammarlyがユニコーン企業の仲間入り!2つのユニコーン企業を有するウクライナと1つだけの日本。

2019年10月10日、ウクライナのテック界隈に衝撃が走りました。ウクライナ発のITスタートアップ企業であるGrammarly(グラマリー)の時価総額が11億ドル(1200億円ほど)に達し、見事ウクライナで2番目のユニコーン企業に認定されました。ウクライナのIT業界はこの大ニュースを歓迎し、Grammarlyの後に続けと皆が奮闘し始めました。筆者のビジネスパートナーもGrammarly最初期に同社の元リードエンジニアだったデータサイエンティストということでどれだけ喜んでいたかは読者の方々のご想像にお任せします。 GrammarlyはAIとNLP(自然言語処理)を駆使し、ディープラーニング、機械学習を使った英文テキストの文法訂正、剽窃検知、言い回しの変更サジェスト機能などを有した執筆支援ソフト開発で有名であり、全世界のユーザー数は2000万人を超える巨大ITプロダクトカンパニーです。設立は2009年なので約10年で一気にユニコーン企業まで駆け上ったまさに「ウクライナ・ドリーム」を叶えたIT企業になりました。創業者はウクライナ人3人で登記上はアメリカ

比較文化論:ウクライナ人と日本人(および他国人)の共通点、違う点

本日はウクライナに住んで早1年弱にもなる日本人ITコンサル・起業家である筆者がウクライナでウクライナ人と一緒に仕事をしたり友人関係になる中で感じたウクライナ人と日本人(およびアメリカ人、西欧人など)が似ていると思った点、逆に非常に違うと思った点について徒然と書いていきたいと思います。 両者が似通ってる点 1:基本的にシャイであり、赤の他人と話さない。 日本人で例えば道端で赤の他人と話す人は地方のおばあちゃん、大阪のおばさん、怪しい主教の勧誘かセールス、その他にはちょっとおかしいかヤバイ人のどれかでしょう。特に大都市であり、他人に冷たい東京だと全く他人と話さなくて生活するのも可能だと思います。筆者がかつて住んでいたアメリカのカリフォルニアなどは赤の他人ともさりげない会話を交わしたりニッコリスマイルすることがよくありました。ウクライナはその点他人とは基本的に話さず、あまり関りを持たない傾向があると思います。これがヨーロッパでも南欧やフランスなどに行くともうほっとけ、と言いたくなるまでうざいほど関わって来たりします。筆者は東京に長く住んでいたのでウクラ

インタビュー第5弾:ウクライナのソフトウェア会社 Skylum Software社 CTO兼創業者 ディマ・シトニック氏とのインタビュー

インタビュー第5弾はウクライナのソフトウェア・プロダクト会社のSkylum Software(スカイラム・ソフトウェア)社の創業者であり、同社CTOであるディマ・シトニック氏とのインタビューです。Skylum Software社は写真家、グラフィックデザイナーなどを中心に世界的に広く使われているAIを駆使した最先端の技術に裏打ちされた写真加工・レタッチ用ソフトウェアの「Luminar4」の開発企業として知られています。ウクライナ企業とは知らない人も多いのではないでしょうか?ウクライナには同社をはじめとする世界的に知られているのにウクライナとは皆知らない「隠れた」ソフトウェア、ITスタートアップ企業がたくさんあります。キエフにある元工場をリノベーションした広大でスタイリッシュなオフィスにてお話を伺いしました。 Q1:ディマさん本人について、御社についてお聞かせいただけますか?創業の経緯など。 とても長い話になりますが、当社は私と友人のポールの2人だけのとても小さい会社からスタートし、当初はiOS SDKリリース当時iPhoneモバイルアプリ開発を行

インタビュー第四弾 ウクライナ・ハルキウ市拠点のITアウトソーシング・アウトスタッフィング企業CHI Software、副最高責任者のケイト・グルバ氏

ウクライナでも著名なIT開発会社であるCHIソフトウェア社(本社ハルキウ)の副最高責任者を務めるケイト・グルバ氏とのインタビューです。 1. ケイトさん個人について、経歴やCHIソフトウェア社での役職についてご説明いただけますか? 私の名前はケイト・グルバでCHIソフトウェアで副最高責任者を務めています。弊社で働き始めて4年になりますが入社当初より2倍の規模に成長しました。私は弊社CEOと株主ともにリーダーとして、組織の方針、会社の全てのオペレーション業務をコーディネートしています。常に熱心に複数のプロジェクトをバランス良くさばいて顧客のために会社のリソースをうまくマネージすることを心がけています。私の経歴ですがCHIソフトウェアに入社する前は複数のIT企業に品質管理担当として勤めていました。例えばオランダ企業タボディン・ベルフィンガー(1945年設立)でQOHSE(Quality, Health, Safety, Environment)マネジャー兼プロジェクトマネージャーとして国際的ビジネスのプロセス、プロジェクト・デリバリのベスト・プラクテ

ウクライナから見た日本IT業界の課題、展望そして解決法

先々週、9月の第2週目に1週間の超過密スケジュールで日本出張してきた筆者ですが、今回日本のIT業界の最新動向を改めて海外より俯瞰することが出来、様々な考えが頭をよぎりました。 一言でいうと「日本、ヤバイな」と感じた瞬間がとても多かったです。日本企業は変わりつつあるし危機感も共有しているのですが、それをどのようにして解決すべきかという点がまだ流動的ではっきりしていない気がしました。英語で「adapt or die」(適応しろ。さもなくば滅びよ)という表現がありますがまさに今の日本に投げかけるぴったりの言葉だと思います。 1:AIやビッグデータ解析の人材を中心にITエンジニアの総数が絶対的に足りていない。慢性的人材不足。日本人エンジニアは覚醒し、稼げるフリーランス、個人事業主を選択し、多重下請け構造を下から切り崩している(とても良いことです)。結果日本人エンジニアの人件費も高騰。デスマが快感と言っているマゾなエンジニアも今はそんなにいないことでしょう。ITが3Kと言う古臭い考えを捨て、今一番イケている職業との意識が浸透すれば優秀な人材が医者や弁護士で

急遽ウクライナ大統領府へ招待された話

9月5日の前日に突然ウクライナ大統領府へ来てくれとの連絡がありました。その日の朝、ITドニプロ・カンフェレンス出席のため、ドニプロへ向かう予定だったのですが予定を午後に変更して急遽行ってきました。 ゼレンスキー大統領は残念ながらヤルタ欧州戦略会議の準備で多忙につきご面会はかなわなかったのですが、大統領のデジタルアドバイザーであるダビッド・アラハミヤ氏(別名:デビット・ブラウン氏)と予算委員会のトップであるゼレンスキー大統領の幼馴染、ユーリ・アリストフ氏にご面会し有意義な話し合いを行うことができました。 会談では日本とウクライナのIT協力、および筆者が個人的に進めているIT関連プロジェクトへの政府としての全面協力についてバックアップの確約などを頂くことができました。7月の議会選挙後、全閣僚が任命され、新政府は外国からの積極的投資誘致と特に日本との技術、貿易、経済協力を協力に進めていくとのことです。 ますます経済的に発展し、急速にデジタル化を推し進めるウクライナへ日本企業がどんどん進出してくるのも時間の問題かと思われます。 ウクライナITに関するご連

ウクライナ第4位の都市ドニプロにて、ITドニプロ・カンフェレンスで講演しました!

去る9月6日にウクライナ第4位の都市(人口約100万人)、ドニプロの欧州最大の巨大ユダヤ系文化振興、総合ビジネスセンター、メノーラ・センターにてITドニプロ・カンフェレンスが行われ、筆者もスピーカーとして招かれました。このドニプロですがウクライナ随一の財閥オリガルヒで最大の銀行プリバット・バンクの創業者コロモイスキー氏の出身地であり、数多くのユダヤ資本が投下され、イスラエルとの絆も深いそうです。 キエフから電車で5.5時間と遠いですがITウクライナ協会で交通・ホテルの手配をしていただき、講演に行ってまいりました。 今回、私がITウクライナ協会の日本市場担当者ということもあり、協会から要請があり参加させていただきました。日本人ITコンサルでドニプロで講演するのは私が歴史上初めてとのことでとても名誉なことだと聞きました。 お題は前回キエフのセールス・カンフェレンスで講演したのと同じ、日本市場にいかに売るか、というテーマでお話をさせて頂きました。講演には数百人が詰め掛け、ウクライナで有数のIT企業のCEO、創業者、キエフにあるヨーロッパ最大のIT総合セ

ウクライナ議会選挙(7月21日)と大物政治家との会談 ウクライナIT業界と政治との密接な関係

先日7月21日(日曜日)、ちょうど日本で参議院選挙のあった同じ日にここウクライナでも将来を左右するほどの重要な議会選挙が行われました。今回筆者は某大手の日本の新聞社のモスクワ支局の記者の方に取材もされました。最近まわりの知人、知り合いが政治家を目指し始めたり政治に関心を持ち始めたりしていて、筆者自身もウクライナ政界にもコネが広がりつつあります。選挙結果ですが現職ゼレンスキー大統領率いる与党「国民のしもべ」が過半数を取り、これでゼレンスキー大統領の権限はより強大になると予想されます。先日大統領府主催のITプレゼンテーションに招かれ、デジタル政府のコンセプトに非常に感銘を受けた筆者ですが、ますます政府のIT化、IT業界へのサポートが強くなると予想され、いよいよウクライナが「隠れた」IT大国でなく、真のIT大国を目指す一歩を踏み出したのだと考えます。 ウクライナ政界には女性の比率がまだまだ低いのですが、ウクライナIT業界で一番有名な女性社長であり、昨年2018年にAmazonに数十億ドルで買収されるという偉業を成し遂げたAIを使った家庭向けスマート防犯

インタビュー第三弾 ウクライナ有数のITアウトソーシング企業Mobilunity(モビルニティ)、ビジネス開発マネジャーの米国人、アルフォンス・ウィリアムさん(通称アルフィー)氏

ウクライナ有数のITアウトソーシング企業Mobilunity(モビルニティ)、ビジネス開発マネジャーの米国人、アルフォンス・ウィリアムさん(通称アルフィー)氏とのインタビューです。 Q1: まずアルフィーさん個人についてお聞かせください。なぜウクライナへ来ることを選んだんですか? 私は元々アメリカのワシントンDC出身でDCエリアと米国南部、主に南カロライナ州とアラバマ州を行ったり来たりして育ちました。米国を離れて既に10年になりますが、その間多くの人との出会いがあり人生を変えるような素晴らしい経験を得ることができました。イギリス、イタリア、フィジー、ギリシャ、エジプトなどの国々でも長い間住んでいましたがたまたまウクライナへ来て結局住み着いたのは私が失敗や、混乱、紛争のある地域にこそチャンスがあると考えたからです。ウクライナへ来る前はイタリアに住んでいたのですが、チャンスがある場所だけではなく、自分にとってチャレンジングな場所に住んでみたかったのです。ウクライナは独自の歴史がある素晴らしい場所です。私の意見ではなぜ人がそこへ住むのかの理由はなぜそこ

ウクライナ大統領府のイベントに招待!ゼレンスキー大統領デジタル顧問フョードロフ氏のウクライナ・デジタル国家戦略(eGovernmentとeResidency)

昨日(7月17日)に在ウクライナ日本大使公邸にてゼレンスキー・ウクライナ大統領府により催されたイベント、題して「State in smartphone」(スマホ政府)に招待されたので世界に先駆けその内容をレポートします。筆者のお客様の日本IT企業各社も招待し、盛大なイベントになりました。 イベントにはゼレンスキー・ウクライナ新大統領の個人的な知人でもあり、ITビジネスの実務経験もある若き大統領府デジタル顧問のフォードロフ氏とそのチームを招き、ウクライナの驚くべき新国家デジタル戦略の内容が明らかになりました。その内容とは・・・! ポイント1:ウクライナは今後5年間でエストニアのような「電子政府」「電子国家」を目指す。極限なまでの行政サービスのデジタル化を推し進めることで人が介在し汚職の根源となるシステムを排除する。 ポイント2:エストニアのようなeResidency(電子居住者)制度を導入し、ウクライナ人ディアスポラ(欧米に移民したウクライナ系の人々)をはじめ世界中から才能のある起業家、エンジニアを誘致する。 ポイント3:IoT分野のインフラ投資を

スイス政府後援、ブロックチェーン、仮想通貨(暗号資産)イベントがキエフで開催!!

最近久しぶりに高値を付け再び盛り上がりつつあるビットコインをはじめとする仮想通貨ですが国を挙げてブロックチェーンの振興と法規制はじめとする環境づくりに取り組んでいるのがスイスです。 この日Blockchain in Swizerlandというブロックチェーン・カンフェレンスがキエフのBlockchain Hub Kyivにてスイス政府とKPMGなどの後援で行われました。錚々たる顔ぶれのスピーカーが登壇しました。 このカンフェレンスでスイスがいかにブロックチェーンおよび暗号資産の政府を挙げての環境づくりの取り組みと透明性をいかに高めるかという国と民間の戦略に注力しているかがよくわかりました。スイスの取り組みは世界最先端を行っています。筆者の感想として仮想通貨、ブロックチェーンは決していかがわしいものでなくこれからますます普及していくことは容易に予想されると感じました。 この日一日でビットコインは20%も高騰したこともあり、会場は熱気にあふれていました。質疑応答から察するに数多くのブロックチェーン関連の起業家、ビットコイン信奉者がいました。 ウクライ

ウクライナのスタートアップ新興起業家15人のうちの1人に選出されました!!

ノルウェーの政府ファンドはじめスカンジナビア、エストニア、アメリカ、イギリスなど各国政府から数々の投資資金を獲得し設立されたキエフ中心部のフルシチャック大通りに面した一等地に建つウクライナでも有数のスタートアップ・インキュベーション・センターiHubにて行われたイベントにて筆者のAgo-ra IT Consultingが実績を評価され、新興起業家15人のうちの一人に選出されました! 先日iHubで行われた招待制イベント「スタートアップクラブ」ではウクライナ人起業家だけでなく、ブルガリア、フランス、アメリカそして日本(筆者)など世界各国からキエフへ集結した起業家たちが起業および、ビジネス内容、ビジネス機会そしてファンドレイジングの方法などについて積極的に意見交換を行いました。その中には数十億ドル規模のユニコーンの創業者、シリコンバレーの起業、ファンドレイジング成功者、既にExitに成功し、新たな会社を設立し次の挑戦へ向けチャレンジし続ける起業家など様々な分野のファウンダーたちが一堂に揃いました。 議論はすべて英語で行われ、ほとんどの起業家たちはネイ

ウクライナのITセールス・カンフェレンスにて日本市場についてプレゼン!!

ウクライナのキエフにてITコンサル業はじめ様々な活動に関わっている筆者ですが去る6月22日(土曜日)にDealmasters主催のITセールス・カンフェレンス、Driving Salesで日本市場についてプレゼンテーションをしたのでご報告したいと思います。 ウクライナIT業界のサービス、ソフトウェア輸出先は欧米、イスラエルなどがほとんどで、東方面は行ってもドバイ、オーストラリアまでなのが主流ですがそのほぼスルーされている日本市場に是非売り込みましょうという趣旨でお話させていただきました。 筆者の印象ではウクライナは非常に親日なのですがあまりに情報が少なく、現地には日本人もほとんどいないので存在感はあまりありません。しかしプレゼンには多くの人が集まり、熱気にあふれていました。ウクライナに日本の姿を伝え、是非サービス輸出先として考えて貰うという目的において結果的に大成功だったと思っています。 プレゼン後、列を作られて写真をせがまれたので一瞬でもスターになった気分です(笑)。今後ともウクライナに日本を、日本へウクライナを紹介していきたいと思います。 プ