運動器の健康を考える in Kyoto

週末を利用して京都の講演会に行ってきました。慈恵医大の斉藤先生は相変わらずキレのある講演でした。講演内容はミスター骨質と言われているだけあって、生活習慣病やステロイド使用の患者、CKDの患者の骨質についての話がありました。高い骨密度でも骨折する人もいれば、骨吸収を抑えても骨折する人もいます。ビタミンDやSERM,PTHは善玉架橋を増やす役割がありそうです。反対に活性酸素が高い状態や高血糖ではペントシジンを代表とする悪玉架橋が増える可能性があります。いわゆる黄色い古い骨ですね。特に男性は注意です。あと、印象的であったのは骨粗鬆症の治療は生涯続くと力説されていたことでした。 サインバルタの講演で得た知識がありました。20%位は胃部不快感を訴えますが、ガスモチンが有用とのことです。指で示せない広範囲の疼痛は中枢感作の可能性があるとのことでした。人工関節置換術後の痛みも含まれます。重症になればなるほど副作用が発症しやすいので軽症のうちに治療を進めることが良いとのことです。 短い時間でしたが後輩や同期の先生にも会えてよかったです。雪の降る京都も素晴らしい街

整形外科領域の漢方治療

静岡市で整形外科に関する漢方治療の講演会がありました。講演内容はごく一般的な内容で自分にも十分理解できるものでした。五臓,気血水、陰陽、虚実などの考え方を復習しました。自分も五十肩には二朮湯をよく使いますが、これは急性期の3から4週までにしか効果がなくその後は苓桂朮甘湯などの利水剤や冷えが強い場合当帰四逆加呉茱萸生姜湯などが有用です。漫然と使用している場合もあり注意が必要です。興味深かったのは、疎経活血湯や桂枝茯苓丸などの駆お血剤と五苓散、柴苓湯などの利水剤との組み合わせが有用とのことでした。単剤で使うことの多かった私にとってはいい勉強になりました。また柴苓湯は柴胡剤であるので使用に注意が必要です。CRPSや術後、外傷後は病態として水毒とお血なので合材が有用。慢性疼痛に伴う心因的な要素があれば抑肝散も併用してよいそうです。不眠には酸棗仁湯や加味帰脾湯が使いやすいとのことです。今回の一番勉強になったことは、やはり病態を考えた合材の使い方でしょう。明日からの診療に役立てたいです。 静岡、富士、沼津、三島付近のためになる勉強会には積極的に参加しているの

浜松医科大学整形OB会

久しぶりに大学時代の思い出の詰まった浜松で大学の同門の先生たちと会った。講演は小児整形外科の古橋先生。開業してからは扱うことの少ない小児整形外科疾患の内容であった。知識の整理と復習に大変内容のある講演だった。ペルテス病は開業してからも年2から3例は遭遇するが、大腿骨頭すべり症はなかなか巡り合わない。診断も困難な場合があるが場合によっては緊急手術もありうるため気をつけなければならない。ペルテス病が、単純性股関節炎やサイトカイン、外傷に関係する可能性があるということは初めて知った。DDHは16%が診断遅延例とのこと。検診の充実が必要だが富士宮ではどうであろうか?行政や小児科の先生とのコラボも望まれる。脚長不等では2cm以上で治療が必要となる可能性がある。骨端線閉鎖前では成長抑制術なる方法があることは初めて知った。 まとめとして適切な時期に治療介入を!!とのメッセージであった。 懇親会では大学の同門の先生達と昔話や子供の進学についての内容の濃い楽しい話をしてきた。年々参加者が少なくなる気がするがなんとか継続して会を開催してほしいと思う。新幹線に飛び

高齢者に対する関節リウマチ治療

東京のホテル椿山荘でシンポニーの講演会がありました。静岡県からは2人だけという少しawayな感じがする会でしたが、実臨床に役立つ内でした。最初の演題の三村先生はinflammagingという造語を強調されていました。加齢と加齢に関する疾患は大部分炎症によるものであるという内容でした。杉原先生は、高齢者に関する問題として、腎機能低下CKDの問題や、フレイル、サルコペニアのお話をされていました。ステロイドは、ステロイドミオパチーの問題もありなるべく早く減量すること。製薬会社主催の講演なので生物製剤の利点を強調されていました。極論生物製剤はサルコペニアにも有利であり、ステロイドと対比していました。ステロイドは、サルコペニア、骨粗鬆症、抑うつ、動脈硬化に悪影響を及ぼす反面生物製剤はそれらのリスクを下げるとのこと。 京大の橋本先生は、運動習慣のある人はリウマチになりにくいしリウマチの活動性も下げる。運動の抗炎症効果や抗TNF効果があり運動して筋肉をつけるとRAは落ち着く。ロイシンやビタミンDも重要。高齢者だからと言って生物製剤をためらう理由はないとのこと。