Updated: 2018年1月11日

男ヨガも市民権を得てきた昨今、藝にもたくさんの男性ヨギーが来てくれる。

坊主頭とおしゃれなヒゲが印象的なこちらの男性もその一人だ。

彼の名は、水良太(みず りょうた)さん。通称、水くん。



毎週水曜日のレッスンに、なんと横浜から片道1時間かけてやってきている。

彼はどんな「男ヨガライフ」を送っているのか。




週6日働き、1日の休日にヨガ。身体を変えたくて始めた。



水良太さん(以下水):「今働いているのは洋服屋、今は古着がメインなんですけど。高校生の頃からこの店でバイトしてて、そのまま就職してもう13年目ですかね。接客から商品の査定、写真撮影やWEBサイトの管理もやっています。」



1985年生まれの水くんは今年32歳。

仕事では店頭に立つよりも、デスクでPC作業が中心だ。

姿勢の歪みやまぶたの痙攣などの体の不調を感じ始め、生まれつき大きな体で呼吸が苦しかったことや、体を柔らかくしたい思いもあり、5年前、ヨガを始めた。



水:「はじめたのが2012年の秋でした。当時はまだ男の人がヨガをやる風潮はなかったので、スタジオに電話して男性だけどレッスンを受けられるか問い合わせてから行きました(笑)。肉体的な改造を目的にやってみたんですけど、初回で精神的な気持ちよさを実感しました。体の方は全然思うように動かせなくて悔しかったです。レッスンを受けてる皆、寝転がって脚を上げている。僕だけ足が全く上がらない(笑)。そういう悔しさも続けるモチベーションになっていたかもしれません。」



元々ジムへ頻繁に通って運動はしていたものの、”呼吸が苦しい” 、”動かしたいように動かせない”という体だった。一つ一つヨガの練習を重ねたことで、ヨガを始めて3年目に入った頃には体の苦しさはなくなっていた。




はじめての藝UeLでのレッスン、ボロボロにヘコんだ。



水:「知り合いのヨガの先生が藝をSNSでフォローしてるのを見て、藝UeLのページを見ました。そしたらスタジオがかっこよくて。あと、ヒマギリ先生の文章がなんかすごくて興味を持ちました」



水くんの藝UeLでの初レッスン。衝撃を受けた。



水:「初めて来た時、すごいアットホームで迎えてくれたのが印象的でした。でもヒマギリ先生に『君、足首かたいね』って、体のことモロに言われて。今まで4年間くらい、体かたいねって言われたことはあったんですけど、ここをこうした方がいいと明確に言われたのは初めてでした。動きの多い、ヴィンヤサってヨガを受けていたんですけど『まだ早い』って言われて(苦笑)。色々言われてヘコんで帰ったんですけど自分のファーストインプレッションで、この先生なら・・・!って思って。それで翌週も来てました。先生も、もう来ないと思ったそうです。結構ズバっと言われたんですけど、的確で確かに!って納得する部分もあって。」



足首が固いと身体にズレが生じ、腰痛、肩こりなどの遠因になる。藝UeLでは生徒ひとりひとりの身体的・精神的な特徴を見極め、例え言いにくいことでもズバッと指摘して、体や心に起こる問題を未然に防ぐことを意識している。そんな生徒と先生の関係は、どこか昭和的で人情味があって、今どき珍しいかもしれない。




男ヨガ、いや、男菓子。



藝UeLのInstagramには、手作りと思しきお菓子を皆で食べている写真が度々アップされている。


このお菓子、何を隠そう、水くんの手作り!

レッスン後に皆で食べるために、ほとんど毎週作ってきてくれる。

クッキーなのに小麦を使っていなかったり、白砂糖を一切使用しなかったり、口にするものにはこだわりのあるヨギーたちにも大好評な本格手作りお菓子だ。

水くんにとって、こうしたレッスン後のだんらんのひとときは、藝UeLに来る楽しみのひとつだそう。

元来人と話すことが得意ではなく、落ち込みやすくふさぎこみがちなタイプだったが、こうした生活を続けていくと、ヨガの効果も相まって、性格も明るくなったという。




充実の男ヨガライフを送る水くんが目指すのは



ヨガと出会って身体が変わり、性格が変わり、お菓子作りの腕も上げている水くん。最近はバガヴァッド・ギーターという、ヨガの哲学を学べる本を読み始め、ますます「男ヨガライフ」を深めている。


水:「一回よんでみて結構難しかったんですけど、その中に、ストレスとか、怒りとか悲しみが起こる原因は、自分が無知だっていう話があって。”自分の知ってる情報を越えたときに、そういう感情が生まれる”ってのが刺さりました。もともと暗いっていうか、へこみやすいっていう性格だったので。最近って、ヨガといっても体のトレーニングチックな方が先行しちゃってて、ゴールというか、完成系のほうを求めたり、汗かいたり、ただ楽しいってのに寄っちゃってる傾向を感じてて。でも、哲学とかをちょっとでも知ってると、感情面では、素直になれるっていうか平常心でいられると思います。」



さすが、ヨガを5年も続けてきた男。ただのストレッチやダイエットではない、「苦しみを取り除き、人生をより幸福に生きるための方法」たるヨガの本質をガッチリと掴み、日々の生活に生かしている。





水:「まだまだ未熟ですけど、この年数続けてくるとレッスンに行かなきゃ・・・!とかいう感覚ではなくて今はスタジオで週1ですけど。自分と向き合う時間っていうのが、生活の一部になってるというか。”歯を磨く”じゃないですけど、そういう感覚。ヨガ、スタジオ、行く。っていう感覚だと、欲あっての行為みたいな感じがするじゃないですか(笑)。そういうのじゃなく、なんかまぁ自然と。言葉が見つからないですけど。」



ヒマギリ:「脚強くなったよね。ぐらぐらしないもん。最初、ずっと転んでたよ。アーサナとって、よろけて、転ぶ、よろけて、転ぶ。っていうのが今はもうないもんね。足首が断然やわらかくなったもん。まぁ本人の努力ですね。中々、言っても直らない人が多いんですけど。本人が真剣に取り組んでるから。」




都会に住んでいるとせかせかと生きてしまい息苦しさを感じてしまう男性も多いと思う。水くんは同じような環境にいるはずなのに、まるで田舎で暮らしているかのようなスローで柔らかな雰囲気を放っている。そういう雰囲気を自分も纏いたいと思わせるいい男だ。


男性でヨガに興味のお持ちの方、是非水くんと一緒に藝UeLで男ヨガライフを楽しんでみては。



撮影・取材・執筆 ザキオカ(株式会社東京倉庫 取締役)

編集・執筆 滝祐夏(藝UeL プロデューサー)