剣道③

勝つ喜び。

所謂、シゴキ。今では体罰と呼ぶ人もいるのでしょうか?あの頃は「シゴいて頂きありがとうございます!」でしたから世の中の流れというのも面白いもんです。

剣道の稽古の流れを簡単に紹介しておきます。どんなスポーツも同じように柔軟、準備運動から始まります。そして素振りをします。身体を温めたところで面を被り、対人の稽古に入っていきます。まずは切返しという、左右の面を繰り返し打突する形式的な動きを数回行います。そこから各部位の打ち込み稽古「め〜ん!」だったり「こてっめ〜ん!」だったりするやつです。からの掛かり稽古。これは元立ち(先生)に兎に角打ち込んでいく、休むことなく、繰り返し立ち向かうわけです。もちろん主導権は元立ちにあり、やめるも続けるも意のまま。最後に試合を想定した地稽古をします。

毎週日曜木曜日の恐怖は掛かり稽古にありました。会長のN先生は、出来るまでやめないんです。。先生の理想とする打突、気合い、姿勢、残心、、、

立てなくなっても、涙が溢れても、決してやめませんでした。そして、最後の力を振り絞り、繰り出した一太刀が出ると静かに頷き竹刀を納めます。

酷い時だと30分くらい、10分で終われば奇跡みたいな掛かり稽古。小6の1号はそれでも休まず、地獄の日曜木曜にしがみつきました。

意識が変わったのは、定期的に行われる板橋区の剣道大会でした。万年最下位の最弱剣友会、どの剣友会からも相手にされず、ほとんどの剣友が1回戦負け、団体戦も勝ったことがなく、出場することに意義がある。そんな当たり障りのない言葉でやり過ごしていた大会。

日頃の頑張りを認められて、団体戦のレギュラーに選ばれた1号。心臓が口から出てきそうな緊張感に終始襲われ、早く終わってくれと念じ続けました。

しかし、周りを見ると我々の試合など気にしてる人はなく、もはや相手チームでさえ満面の笑みで談笑しております。なめきられた感満載。まぁ、仕方ないっす。

剣道の試合は、5人戦で3人勝ったほうが勝です。

1回戦、試合が始まると、まさかの展開(ここからは記憶が曖昧なのでフィクションですがw)!先方、次方と我が剣友会勝利。さっきまで笑ってた敵の笑顔が消えていきました。本気モードにさせてだけでもかなりの進歩でしたが、中堅、副将と負け、大将戦へ突入しました。イケイケ1号です!

知らんぷりだった周りの人もちらほらと最弱剣友会の奮闘に興味を持ちはじめました。

興奮は絶頂、何がなんだかわからず、吠えまくっていたと思います。初めての団体戦勝利、勝負のプレッシャー、負ける怖さ、相手選手の凄んだ顔、すべての感情がのしかかってきました。無我夢中で戦った大将戦、見事に勝利!剣友会初の団体戦勝利を勝ち取りました。

あの時だけは、大嫌いだった日曜と木曜が少しだけ待ち遠しかったように思われます。稽古は裏切らない。そんな思いを初めて感じたように思います。

ちなみに2回戦は、見事5-0でボロ負けでした。。稽古が足りないのか・・・・・

・・・・つづく