弁当に向いたお米とは

 

弁当の英語表記は日本語をそのままに「bento」と言われるように日本における弁当文化は他の諸国では例を見ないほどの発展を遂げてきました。これは、日本で一般的に食べられるジャポニカ米が、インディカ米などと比べ、炊いた後、冷めてしまっても比較的味が落ちにくいという特徴を持つためだと言われています。今回はそんな弁当に向いたお米についてお話したいと思います。

 

 

どんなお米が弁当に適しているか

弁当に向いたお米をひと言でいうと、「冷めてもおいしい」お米だと言うことです。

つまりはおにぎりに向いたお米とも共通することですが、

 

〇冷めてもパサパサになりにくい

〇適度な粘りがあってもっちりしている

〇ごはん粒ひと粒ひと粒がしっかりしている

 

この条件を満たしているお米が理想でしょう。

 

 

具体的な品種

では具体的な品種について紹介していきましょう。

定番の コシヒカリはでんぷんの主成分である「アミロース」と「アミノペクチン」のバランスが絶妙であり、程良い粘りと強い旨みを感じられるお米です。そしてあきたこまちはコシヒカリを親に持つのでコシヒカリ譲りの味の良さを誇ります。

香りも良く、粘りもありモチモチとした食感の良さが特徴です。両者とも味・香り・粘り・つやともにバランスが良く炊きたてもお弁当にしてもおいしいのですが、冷めた時のおいしさを基準に選ぶと、キーワードは「低アミロース」。

 

[おにぎりに向いたお米」の欄でも紹介しましたが、低アミロース米、つまりアミロース含有量が低い品種は、粘りが強く、もちもちとした食感で、冷めても硬くなりにくい、という特徴をもっているので冷めてから食べるお弁当にはぴったりです。そんな低アミロース米のなかでも、とくにお弁当におすすめなのはこの3つです。

 

・夢ごこち

夢ごこちの玄米成分中のアミロース含有量は、一般的に粘りが強いと言われるコシヒカリより1~2%低く、粘り具合の強さは圧倒的です。また、米のタンパク質を低く抑えているので炊飯の際に米が水分を吸収するのを邪魔せずふっくらとボリューム感のあるご飯に炊き上がります。保水力があるので、水加減を調整し、少し硬めに炊きあがるようにすると、美味しいご飯に仕上がります。

冷めてからもモチモチ感と甘いごはんの香りがしっかり残るのも特徴です。

旨みはあるもののクセのないさらりとした味わいで、どんなおかずにも合わせやすく食べやすいお米です。夢ごごちは誰にでも好まれるお弁当にぴったりのお米で、冷凍や再加熱しても味が落ちにくいお米です。

 

・ミルキークイーン

低アミロース米のミルキークイーンは、コシヒカリ水加減より3~5%少なくする方が美味しく炊けると言われています。粘りが強めで、味わいの良いお米ですが、冷めた時ほど、その特徴がよくわかるかもしれません。冷めても美味しく食べることができる米として右に出るものはないというほど知名度があります。

炊きたてアツアツよりも、「少し冷めたほうがおいしい!」と思えるくらい。お弁当やおにぎりにはとってもおすすめです。冷めても硬くなりにくく、炊きたてと同じような旨みや風味を味わえるのでチルド米としても非常に評価が高いお米です。またミルキークイーン単体でも美味しいですが一般の米に弾力や食感がほしい時のブレンド米としても非常に有効なお米となっています。

 

・ゆめぴりか

北海道産のお米で初めて特Aランクを獲得をしたゆめぴりか。こちらもアミロースの低さが特徴ですので冷めても硬くなりにくいお米です。さらにタンパク質の含有量も比較的低く、柔らかいと言う特徴もあります。ですのでゆめぴりかは、炊き上がりにツヤがあり柔らかくて美味しいお米といえます。

噛んだ時に口の中に広がる甘みと、粒が大きく一粒一粒の食感がしっかりしていて、噛むほどにおいしいお米です。味付けが濃い料理との相性が良く、お弁当のおかずの存在感に引けを取らない味わい深いのごはんに炊き上がります。

 

 

まとめ

お弁当に向いたお米も、おにぎりに向いたお米も冷めてもおいしい低アミロース米がおすすめだとお話ししてきました。低アミロース米は炊飯後、冷めても硬くなりにくい特徴があるのでお弁当やおにぎりのほか、チルドすしやレトルト米飯に適しています。

低アミロース米だけでたべる場合は、粘り気が普通のウルチ米よりも強く柔らかいのが特徴です。そのため普通のうるち米を炊くときと同じ水加減では柔らかくなりすぎてしまいますので普通のご飯を炊くときよりも1割程度水加減を減らしてあげると丁度良くおいしく食べられます。

家庭用ではなかなか使い分けるのは難しいですが、業務用なら古いお米やパサパサしたお米でも「低アミロース米」を混ぜて炊くと、ねばりがでておいしくなります。またもともとおいしいお米に一部低アミロース米をブレンドしてたくと、ねばりが増しさらにおいしくなるのでおすすめです。